「個人型確定拠出年金iDeCo」のメリットがデメリットを上回る理由

      2018/10/27

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iDeCoの最大のメリットは掛け金全額が所得控除の対象

 

iDeCoに加入したキッカケ

営業所の40代の先輩で、子供さんが10人!夫婦で空手経験者で、子どもたちにも空手を教えている節約家の先輩です。私の住んでいる福岡の那珂川市には、スーパーセンターTRIALやドラッグストア多数、イオン、SUNNY、最近は、MEGAドン・キホーテもできました。その先輩は、ポイントカードの活用や曜日によって安くなる店、3000円以上買ったら金券が300円ついてくるなど、その節約術は、スゴイです。隔日勤務の先輩なので、Wワークで、引っ越しバイト、酒屋の配達バイトとダブルならぬトリプルワークもしている体育会系です。

その先輩から、「イデコは、いいよ~」と言われて、「イデコ?ですか・・・?」と最初は、何のことかサッパリでした。先輩に教えてもらったり、ネットでも色々調べてみて、「これは、いい!!」と納得(^o^)

 

個人型確定拠出年金iDeCoとは?

まず、日本の年金制度は3つの年金から構成されていて「3階建て」と呼ばれます。1階部分:国民年金。2階部分:厚生年金。3階部分:企業年金や個人型確定確定拠出年金など。それぞれの特徴をまとめてみました。

 

国民年金

20歳から60歳までの人が全員加入する年金制度です。自営業の人が加入しているイメージがあると思います。学生も20歳になれば加入しますし、失業中も国民年金に加入となります。ただし、会社員や公務員の配偶者として扶養されている主婦・主夫は、年収130万円を超えなければ国民年金保険料の納付は不要です。それらの人は、国民年金を納めているものとみなされますので、将来、受け取れる年金額も同額になります。子供は親の扶養に入っていても20歳になれば国民年金保険料を納付しなければなりません。

平成30年度の国民年金保険料は月額16,340円です。これは対象者全員同額を納めます。国民年金保険料は、年間で196、080円ですから、年収130万円を超えたら20万円近く国民年金保険料を払うことになるので、年収130万円を超えないように扶養されている配偶者は気をつけているはずです。

 

厚生年金

厚生年金に加入している人は、厚生年金保険料を支払っていますが、この保険料には国民年金保険料が含まれています。国民年金保険料に上乗せして保険料を払っていて、それが厚生年金として給与明細に記載されています。ただし、厚生年金保険料は、会社と本人が半分ずつ払う労使折半ですから会社が半分支払っています。たとえば、給与の平均支給額が30万円なら、給与明細の厚生年金は、約27,000円ですが、会社がもう27,000円を支払っていますので、合計54,000円を厚生年金保険料は納めていることになります。詳しく説明すると、厚生年金保険料率は、18,3%な(平成30年現在)ので、その半分である9,15%が給与から天引されています。

 

企業年金や個人型確定確定拠出年金など

本題の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、3階部分に当たります。3階部分は、国民年金や厚生年金といった公的年金に上乗せできる私的年金のことです。まず企業年金には、企業型確定拠出年金や確定給付企業年金、厚生年金基金などがあります。たとえば、トヨタ自動車なら確定給付企業年金(退職金の積立のようなもの)です。私の前職の会社では、企業型確定拠出年金でした。もちろん企業年金のない会社もあります。3階部分の年金は、私的年金ですから、企業年金を設けるか設けないかは会社が決めます。タクシー会社の多くは、企業年金の無いところが多いみたいです。

大企業以外は、退職金も多くないことがほとんどで、老後に不安をかかえる人は少なくありません。そこで大義名分として、老後に向けた個人の継続的な自助努力を支援するために、2017年1月より個人型確定拠出年金に加入できる対象者が拡大されました。大義名分と書いたのは、2017年度の国民年金納付率は、66.3%ですが、全額免除者、納付猶予者を考慮すると、実質的な納付率は40.3%にとどまり、全額免除の方は、将来受け取れる年金は少なく、生活保護を受けられる可能性も高いですから、国として老後の生活保障は、縮小しても手厚くなることはないので、個人で年金を積み立てて下さい、というのが本当のところでしょう。(※ちなみに国民年金に未納や免除がある人は、iDeCoには加入できません)

現在は、iDeCoの対象者の拡大で、専業主婦(夫)や企業型確定拠出年金に加入している会社員(※注)や、そして公務員なども加入できるようになりました。2018年8月末に加入者は100万人を突破してます。

(※注)企業型確定拠出年金に加入している会社員で、iDeCoに加入できない人もあります。大企業に多いと思われます。ケース1:会社に確定給付企業年金(退職金の積立のようなもの)がない場合。企業型確定拠出年金の拠出額が年額42万円(月額3.5万円)より多い会社員は、iDeCoに加入できません。この拠出額(積立金)は会社が出しています。ケース2:会社に確定給付企業年金がある場合。企業型確定拠出年金の拠出額が年額18.6万円(月額1.55万円)より多い会社員は、iDeCoに加入できません。ケース3:会社が企業型確定拠出年金にマッチング拠出を導入している場合は、iDeCoに加入できません。マッチング拠出とは、企業型確定拠出年金に拠出する(積み立てる)お金は会社が出していますが、希望すれば個人でも追加の拠出ができる制度のことです。

 

余談になりますが、(本題とは関係ないので読み飛ばしてもらってまったく支障はありません)政治家は国民にある程度、不安のある方が、政策を実行する時の大義になります。たとえば「子育て支援や社会保障に税金を使いますから」と言えば、消費税をはじめとした税制度を増税の方向に持っていく時、国民に不安があった方が政策を進めやすくなります。上記の国民年金の納入率の発表も国の思惑や仕掛けがあるといえます。発表されている国民年金の納入率は、自営業、フリーター、無職、学生に限った数字です。いわゆる国民年金第1号被保険者といわれる約1700万人の内、実質納入率が40.3%だということです。ですから約60%の1.000万人ぐらいが免除者、納付猶予者、未納者となります。一方、会社員(いわゆる国民年金第2号被保険者)は、厚生年金のところでも書いたように、国民年金保険料を納めています。扶養されている配偶者(国民年金第3号被保険者)も国民年金保険料を納めているとみなされているので、その数は合わせて約4.300万人です。ですから、1.700万+4.300万=6.000万人の国民年金対象者のうち、1.000万人が免除者、納付猶予者、未納者となり、全体で実質納入率は、約84%です。未納者に限定して、国民年金未納率を出すと10%以下です。国民年金制度は、保険ということなので、国が財政破綻しない限り、納入した分に応じた保障を受けることができます。(保険会社が倒産しない限り保険金を受け取れるのと同じようなものです)未納者や納入猶予者は、保険料を納めていないので年金を受け取ることはできませんから、国民年金制度そのものに支障はないといえます。(免除者は、免除割合に応じて受け取れる年金が定められています)いずれにせよ、厚生労働省が、国民年金納入率60%と発表するのは、滞納者への財産差し押さえといった強制徴収に対する世論の後押しを狙っているのか、年金制度啓発活動に対する予算を組みやすいようにするためなのか、年金受け取り年齢を65歳、70歳と引き上げていきやすくするためなのか、国民のためといいながら、政治家が国民への還元を少なくして税金を増やす方向へ持っていきやすくするための狙いが根底にあるように考えてしまいます。(余談終わり)

 

iDeCoの具体的な仕組みと3大メリット

個人型確定拠出年金iDeCoは、老後資金を自分で用意する私的年金です。加入してから60歳までの間、毎月一定の掛け金(※注)を拠出して(積み立てて)その掛け金で投資信託や定期預金、保険などの金融商品を選んで運用し、60歳以降に受け取りができます。私は、46歳で加入しましたので、60歳まで14年間積立をします。iDeCoは老後の備えとしての私的年金ですから、基本的に60歳までは途中解約はできません。(途中解約についてはデメリットのところで書きました)

(※注)2018年からは、年払いや半年払い、毎月の拠出額(積立額)を変えるなどもできるようになりました。ただしあらかじめ年間計画の届け出が必要です。

 

3大メリットの中でも最大のメリットは掛け金全額が所得控除の対象

まず、私の場合は、会社員(企業年金がない場合)ですから、掛け金の上限(※注)は、年額27万6000円(毎月定額にすると2万3000円)です。現在、上限額の毎月2万3000円で頑張っています。厳しくなれば、年に1回のみですが掛け金を変更できるので、月額の最低掛金額である5000円にするかもしれませんが・・・。

(※注)掛け金の上限額(毎月均等の場合)

会社員:毎月1万2000円~2万3000円(企業年金の有無などによって変わります)

自営業・フリーランス:毎月6万8000円

公務員:毎月1万2000円

専業主婦(夫):毎月2万3000円

私は、昨年からiDeCoに加入していて、今年は掛け金額が上限の27万6000円になる予定です。この27万6000円全額が所得控除の対象になります。私は所得税10%、住民税10%で合計20%ですから、27万6000円×20%=5万5200円の節税になります。これを14年間続けるつもりなので、5万5200円×14年=77万2800円の節税効果があります。

 

生命保険料による節税効果との比較

生命保険料の控除申告もしていますが、所得控除が最大限受けられるように一般生命保険料年間8万円と個人年金保険料年間8万円、合わせて16万円の保険料を払って所得控除額は8万円(所得税の場合)です。納めた保険料の半額だけが所得控除の対象です。所得税10%で計算すると8万円×10%=8000円が所得税の節税です。

住民税は計算の仕方が別なのですが、私の場合は、16万円の保険料を払っているので、住民税の計算をする時の所得控除額は、上限の5万6000円です。ですから5万6000円×10%(住民税)=5600円が住民税の節税となります。16万円の保険料を払った時の節税効果は、所得税8000円と住民税5600円で合計1万3600円です。

生命保険料の節税効果と比べても、iDeCoの掛け金全額が所得控除対象となるメリットは大きいです。もしiDeCoに加入していなくて、今年の所得の中から27万6000円を銀行に預けたとします。27万6000円に所得税と住民税はかかりますから、5万5200円は納税(※注)することになります(私の場合)。銀行の金利を0.1%としても利息は、一年で276円しかつきません。iDeCoに27万6000円を積み立てずに、銀行に預けるだけではどれだけ税金を多く払うことになるか、ということです。

(※注)「5万5200円を納税する」というのが分かりにくいかもしれませんが、所得税ならば、私は会社員なので、給与から源泉徴収されていて、27万6000円の10%である2万7600円をすでに納めています。それがiDeCoの掛金払込証明書を提出して年末調整や確定申告することで2万7600円が還付される(戻ってくる)ということです。住民税ならば、27万6000円の10%である2万7600円を来年度に払うことになりますが、今年度、iDeCoの掛金払込証明書で年末調整や確定申告することで、来年度の住民税から2万7600円分が減額されるということです。

(余談)日本の税制度は、複雑になっていて納税意識が低くなるように、あえてそのようにしているとしか思えないところが多いです。会社は税務署を本部とすると支部みたいなもので、給与から国民健康保険料、厚生年金保険料、所得税、住民税を源泉徴収します。所得税は、少し多めに源泉徴収していることが多いので、年末調整で還付されることもよくあり、なぜか得した気分になることはありませんか?考えてみれば、少なく所得税を源泉徴収して、年末調整で足りない分を私達が財布から出して納める方法もあるはずですが、そのようにすると多くの場合、反発が予想されるので、多めに源泉徴収しているといえます。多めに源泉徴収されていた所得税(税金)が、戻ってきただけなのに得したような気分にまでさせてしまうシステムを国(政治家・官僚)は考え出したということです。他の例をあげると、国民健康保険料の値上げではなく、介護保険料という名目を新たに設けて、実質的には国民健康保険料の値上げを大幅にしたというのもあります。このように国民の反発が少しでも出ないように、少しずつ税金を集めるシステムを国は作っていて、人によって差はありますが、収入の25%は税金にもっていかれているのが現状です。この収入というのは、額面上の総支給額のことです。源泉徴収されたあとの手取りの額ではありません。たとえば年間500万円の総支給額の人は、500万×25%=125万円は、色々な名目の税金で国に納めているということです。所得税や住民税、復興特別所得税、国民健康保険料、消費税、各種自動車関連税、固定資産税(賃貸の場合、家賃の中に固定資産税は含まれている)、相続税、贈与税、酒税(ビールなら約45%)、石油ガス税、航空機燃料税、たばこ税(約65%)などなど、たくさんあります。(国民年金、厚生年金は、やがてお金が返ってくるものなので、今回の税金の中には入れていません)(余談終わり)

話をもとに戻します。たとえば、ある銀行が27万6000円を預ければ60歳まで引き出せませんが、今年の利子は、5万5200円つきます、といったならたくさんの人が預けにくるでしょう。iDeCoには、いくつかの手数料が発生したり、選んだ投資信託によっては、元本割れが起きるリスクもありますが、手数料がかかったり仮に元本割れが起きたとしても、最終的には一年間の平均でみればマイナス数千円レベルになると思います。(デメリットのところで元本割れのリスクについて書きました)私の場合は、年間で5万5200円の節税ができる効果と比べると、年間マイナス数千円のリスクは必要経費だと思っています。

 

(注意点)所得税を払っていない人には、iDeCoの節税のメリットはありません

専業主婦(夫)の方は、iDeCoで掛け金を拠出しても、所得控除のもとになる所得がないので、節税のメリットはありませんし、iDeCoに加入しても、手数料その他の毎月かかる経費を考えれば、同じ額のお金を預貯金にまわした方がいいということになります。パート収入などが年間103万円以下の場合も所得税はありませんので、iDeCoに加入しても節税のメリットはないといえます。

 

3大メリットの2つ目 運用で利益が出ても課税されない

たとえば銀行にお金を預けた時に、利息がつきますが、それにも20.315%の税金がかかります。また債券の利子、上場株式の配当金、投資信託の分配金、株式を売った時の利益などにも基本的に20.315%の税金が課せられます。

iDeCoの場合、運用先を定期預金(元本確保型)を選べば、わずかですが利息がつきますが(金利0.01%ぐらい)、課税はありません。運用先を投資信託にして運用の利益がでた時にも課税はありません。私は、投資信託の中から3つを選んで運用していますが、現在の運用利回りはプラス3,4%です。もちろん課税はされません。投資信託は元本割れのリスクもありますが、超長期運用で毎月積み立てていくので、リスクは限りなく0に近づくと思っていますし、実際に運用益が毎年少しでも出ていて信託報酬が低いもの(0.1%~0.2%台)を運用先に選ぶのが安心だと思います。(これについては、デメリット3 元本割れリスクのところで書きました)

 

NISAや積立NISAとの比較

よくiDeCoとNISA・積立NISAの比較がなされますが、資産形成の目的が違うので、一概にどちらがいいかとは言えないところがあります。あくまでもiDeCoは私的年金として60歳以降の資金を蓄える目的がありますので、運用益が非課税になるというのは、私の場合はオマケみたいなものと思っています。iDeCoのダントツのメリットは節税効果に尽きます。節税効果がなければ加入していません(私の場合)。

積立NISAは、2018年から20年間は運用益が非課税です。年間投資上限額は40万円で、資産はいつでも引き出せます。投資初心者でも選びやすい金融庁厳選の投資信託などが用意されていてコツコツと長期にわたってリスクを分散させて積立ていくので、iDeCoで上限額まで拠出している人が、さらに将来の蓄えをしながら投資もしたい人に向いていると思います。(現在私は、入っていませんが検討中です)積立額は、iDeCoのように所得控除になりません。

NISAは、最長5年間の運用益が非課税です。年間投資上限額は120万円で、資産はいつでも引き出せます。ただし積立NISAとの併用はできません。個別の株式投資などもできるので、これから投資を始める人が勉強しながら経験を積んでいく時や投資経験者が非課税をうまく利用するために加入するのに向いていると思います。(私は入っていません。もし投資をする資金があればFXにまわして利益をねらうスタンスです)積立額は、iDeCoのように所得控除になりません。

 

3大メリットの3つ目 運用資産を受け取る時の節税

iDeCoで積み立てて運用してきた資産を受け取とる方法は、60歳から70歳の間に一括で受け取る「一時金」と分割して受け取る「年金」の二種類があります。また、その両方を併用することもできます。

「一時金」のメリットは、退職所得控除が利用できます。iDeCoの場合、加入期間に応じて控除額が決まります。加入期間1年につき40万円ですから、私の場合は14年間の加入になるので、40万円×14年=560万円が退職所得控除額となります。(加入期間が20年を超えると21年目から1年につき70万円が控除額になります)

私は、年間の掛け金の上限額そのものが27万6000円で、40万円以下なので、投資信託で爆発的な運用益が出ていたら別ですが、そんなことはありえないでしょうから、60歳以降に資産を受け取るときには、全額非課税となります。一時金で受け取る予定です。

会社から退職金が出る場合は、iDeCoの資産の受け取り方をよく考えなければ、控除額を超える退職金に税金がかかってきたり、それにともなって住民税もかかってくるので要注意です。

 

退職金に税金がかからない一例

勤務年数30年の場合の退職所得控除額は、40万円×20年+70万円×10年=1500万円です。(勤務年数とiDeCoの加入年数と比べて長い方が使えます)たとえば60歳で退職金を会社から1000万円受け取る場合は、退職所得控除額まであと500万円ありますから、iDeCoの資産を一時金で500万円受け取っても税金はかかりません。

もし、会社の退職金が上記の例で、退職所得控除額を超える1500万円以上の場合は、翌年にiDeCoの資産を一時金で受け取るなどすることで、退職所得控除額を超える分の税金を減らせる方法がいくつかあります。これはかなり複雑になりますので、次のサイトが分かりやすく説明してくれています。MoneyLifehack「iDeCoは年金と一時金のどちらで受け取るのがお得?受け取り方で税金が変わる」

「年金」で受け取る時には「公的年金等控除」が利用できます。60歳から65歳未満:年金収入が70万円以下は税金がかかりません。65歳以上:年金収入が120万円以下は税金がかかりません。年金収入とは、国民年金や厚生年金、企業年金、そしてiDeCoとの合算です。

会社の退職金が多くない場合は、iDeCoの資産は「一時金」受け取りの一択だと思います。

 

iDeCo3つのデメリット

あえて3大デメリットと書かなかったのは、最大のメリットであるiDeCoへの掛け金の全額が所得控除の対象になるとの理由でiDeCoを始める人が多いという前提です。「節税したい」という人ですから収入があり、iDeCoの月額最低金額の5000円(年間6万円)は、何とか捻出できると考えられてのことだと思います。その前提になりますが、今からあげる3つのデメリットは、上記の3大メリットを考えると、iDeCoを始めない理由にはならないと考えます。

 

デメリット1 途中解約できない

60歳までは基本的に途中解約できないので、毎月の最低掛け金である5、000円の拠出(積立)も難しくなった場合は、積立を一時停止することができます。積立を停止していても、資産の運用は続けることになりますので、「運用指図者」として、最低限の手数料などがかかってきます。(手数料などについては、デメリット2に書きました)積立を再開する場合は、拠出再開の手続きをする必要があります。積立の停止、再開の手続きには通常1~2ヶ月かかります。積立を停止していて、掛け金の拠出がない年は、最大のメリットである掛け金の全額所得控除を受けることはできません。掛け金を拠出していないので当然ですが、念のために書きました。今まで積み立ててきた資産の運用だけをすることになります。

 

解約できる場合・やむを得ない場合の脱退要件

解約できるのは、加入者が死亡した場合と加入者がケガや病気によって障害状態になった場合です。一時金として支払いがなされます。

iDeCoでは、途中解約にあたるものを「脱退」といいますが、要件はかなり厳しいです。たとえば国民年金保険料を免除されることになった人で通算拠出期間が3年以下、または資産額が25万円以下であることなど複数の要件をすべて満たしている場合などです。詳しくは、次のサイトに分かりやすく掲載されています。Fincy「iDeCoを解約したい人へ」

 

デメリット2 手数料

私は3大メリットを受けるための必要経費と考えている手数料です。そうはいっても最小限に抑えたい項目です。

 

加入手数料 2,777円

iDeCoを取り扱っている金融機関は現在83社あります(銀行、証券会社、保険会社)。加入手数料とは、個人型確定拠出年金iDeCoに加入するための手数料です。入会金みたいなものです。これはどの金融機関でiDeCoを申し込んでも2,777円が必要です。(この2,777円は、最初に引き落とされる掛金の中から徴収されます)

もう少し詳しく説明すると、この手数料は、金融機関に入るお金ではなく、国民年金基金連合会(各種国民年金基金のとりまとめをしている公的機関)に入るお金です。国民年金基金連合会がiDeCoを管轄していてiDeCoへの加入資格があるかなど審査します。その手数料が加入手数料として2,777円かかります。

ちなみに年末調整や確定申告に必要なiDeCoの掛金払込証明書は、国民年金基金連合会から送られてきます。今年度の分は、すでに郵送されてきて私の手元にあります。

 

毎月かかる手数料

事務手数料103円:国民年金基金連合会が口座から掛け金を引き落とすための手数料。国民年金基金連合会に入るお金です。(注1)

事務委託先金融機関への手数料64円:国民年金基金連合会が資産の管理を委託している信託銀行への事務手数料です。(注2)これは毎月、必ずかかります。

運営管理手数料無料~500円程度。iDeCoを申し込んだ金融機関に入る手数料ですが、83社のうち運営管理手数料が無条件で無料なのは、現在6社です。SBI証券・楽天証券・イオン銀行・マネックス証券・大和証券・松井証券。加入者数が一番多いのがSBI証券。私は楽天証券ですが、加入者数は2番目に多いです。この運営管理手数料が、毎月500円の金融機関にiDeCoを申し込むと、年間で6,000円かかります。銀行からiDeCoを勧められて、運営管理手数料を毎月払うことがないようにしたいものです。iDeCoを始めようと思っている人は、まず運営管理手数料が無料の金融機関から選ぶといいですが、6社の中から更に選ぶならば、SBI証券楽天証券にすればまず間違いありません。

これら毎月の手数料は、掛け金の中から徴収されますので、別途払うことはありません。

(注1)事務手数料103円は、口座から引き落とす時にかかる手数料です。ですから毎月引き落としだと年間で1、236円かかりますが、運用先を定期預金にしている場合は、12月に1年分の掛金をまとめて口座から引き落とすことで、この事務手数料を12月だけにすることができます。ただ、12月引き落としにすると、iDeCoの払込証明書が送られてくるのが、翌年になり年末調整に間に合いませんから、自分で確定申告することになります。これを回避したい場合のテクニックを次のサイトが詳しく書いています。たあんと『iDeCo掛け金「年単位拠出」と「月払い」、メリットとデメリットを比較!』運用先を投資信託にしている場合は、毎月引き落としの方が投資リスクを小さくできますので、口座引き落とし手数料103円はかかりますが、毎月引き落としをおすすめします。(理由については、デメリット3で詳しく書きました)

(注2)国民年金基金連合会が口座から引き落とした掛け金(資産)は、信託銀行に移されます。これによって、私達の資産は守られます。仮に委託を受けた信託銀行が破綻しても、私達の資産は別管理するように法律で定められているので、新たな信託銀行に資産が移されるだけです。中には、iDeCoを申し込んだ金融機関が破綻したら資産はどうなるのか心配する人もいるかもしれませんが、資産は上記の理由で守られていますから心配しなくて大丈夫です。私は楽天証券にiDeCoを申し込みましたが、仮に楽天証券が破綻しても、楽天証券に私の資産があるのではありません。あくまでも信託銀行に資産が移されていて、楽天証券は、その資産の運用を信託銀行に指示するだけです。

 

デメリット3 元本割れリスク・インフレリスク

運用先を定期預金(元本確保型)に選ぶ人は、約40%だと聞きます。楽天証券を例にとると、「みずほDC定期預金」が元本確保型です。金利は0.01%です。単純計算ですが、年間最低掛金額6万円を預けても1年で利息は6円です。一方手数料は、毎月引き落としの場合、1ヶ月103円+64円=167円ですから1年間で2,004円です。この差を少しでも少なくするための方法が、上記のたあんと『iDeCo掛け金「年単位拠出」と「月払い」、メリットとデメリットを比較!』です。運用先を元本確保型にする予定の人は必読です。

現在私は、運用先を元本確保型ではなく投資信託にしていますが、仮に今年度の掛金全額27万6000円を元本確保型にしたとすると、節税効果は5万5200円、利息27円、手数料2,004円ですから差し引き5万3223円の利益を得たことになります。

 

運用先を投資信託にした時の元本割れリスク

私は運用先を投資信託の中から3つ選んでいます。楽天証券には、投資信託の商品が31本あります。SBI証券は商品数61本で最も数が多いです。金融機関によって取り扱っている投資信託の種類は様々ですし、同じものを取り扱っている場合ももちろんあります。

現在運用益は、10,560円出ています。運用利回りプラス3,4%です。運用先に選んでいる商品は「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」というバランス型の商品の割合を多くして、「セゾン資産形成の達人ファンド」という国内外株式を取り扱う商品と「たわらノーロード日経225」という国内株式を取り扱う商品を少しずつ保有しています。楽天証券にした理由の一つに、評判のいい「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」を取り扱っているというのがあります。(最大の理由は、私が楽天ユーザーだからですが・・・。楽天証券は楽天ユーザーの囲い込みがうまくいっているようで、加入者の半分以上は楽天ユーザーのようです)

元本割れリスクを心配してしまうとキリがありませんが、上記のように利益が出ることが多いぐらいに思って投資信託の商品の中から、3つから6つぐらいを選んで運用益を楽しみにしていていいと考えます。投資初心者としてどの商品を選ぶかの基準として、積極的に運用益を求めるのではなく、せめて1年間にかかる手数料分ぐらいは、運用益で相殺したいというスタンスならば、信託報酬(※注)が0.1%から0.2%台のものを選ぶのが無難です。そして国内株式・国内債券・国内外株式・バランス型のカテゴリーから商品を複数選べば大丈夫だと思います。運用利回りをみると外国株式のカテゴリーは世界経済の好景気(特にアメリカ)の後押しもあって現在は好調だったりしますが、一度商品を選んでしまった後は、そのままにしてしまうタイプの人は、選択肢から外国株式のカテゴリーは外した方がいいと思います。(運用実績をもとに商品の入れ替えは基本的にいつでもできます)

(※注)信託報酬とは、投資信託の商品を保有している間、払う手数料みたいなものです。たとえば、「たわらノーロード日経225(信託報酬0,1836%)」という商品を運用先に選んだ時、私達の掛金(資産)を運用して利益を出そうとしてくれます。それに対する報酬です。おおまかな説明ですが、1万円分を購入したなら1年で1万×0,001836=約18円の信託報酬がかかるということです。

 

元本割れリスクを分散させる方法

iDeCoで投資信託の商品として選ばれているものは、6,000以上ある投資信託の商品の中から、iDeCo用に比較的安心して投資できるものが選ばれていると思って下さい。投資家を名乗っている人たちの多くが、その商品を選んでいるともいえます。もちろん、どれを選んでも必ず利益がでるとは言えませんが、元本割れのリスクを分散させるには、1つの商品だけを選ばないということです

私は、現在3つの商品を選んでいますが、リスクを分散させることから言えば、10の商品を選んでもいいということです。私の3つの商品の選び方は、運用資産の50%を商品A、運用資産の25%を商品B、運用資産の25%を商品Cの購入にあてているということです。これを、10の商品にするということは、商品A,B,C,D,E,F,G,H,I,Jの10商品を運用資産の10%ずつ購入するということです。投資家は、必ずリスク分散のために、購入する商品を複数選んでいます。どんな商品にも良い時と悪い時がありますから、1つの商品に偏ってしまうと元本割れのリスクが高くなります。もちろん、複数の商品を選ぶことで大きく利益を出すこともなくなりますが、大事なのは大きな損失を出さないことです。その点、iDeCoで選ばれている商品の多くは、長期運用で利益を少しずつ出していくタイプのものが多いということです。(中には、ハイリスク・ハイリターンの積極的運用をしたい人向けの商品もあります。それらは信託報酬も高いです)

次に、元本割れのリスクを分散させるには、一度に商品を買わないということです。たとえば12万円の資金がある時に、1月に12万円をすべて使い切るのではなく、1月から12月にかけて1万円ずつ商品を積立方式で購入していくということです。それで、運用先を投資信託にしている人には、掛け金を毎月引き落としにして、積立方式で投資信託の商品を購入することをおすすめします。

データとして、昨年運用益で1位になった投資信託の商品が、今年もまた運用益で1位になることはほとんどありません。それどころか大きく順位を落とすこともあります。投資信託の商品の多くは、1年間の運用実績だけをみて一喜一憂するものではなく、私達が投資した資金で企業が設備投資したり、新規事業を始めたり、海外企業を買収するなどして利益を出し、ジワジワと数年かけて投資の効果が出てくるということです。ゆっくりと毎月定額を長期にわたって積み立てていくと、元本割れのリスクは限りなく0に近づいていきます。ローリスク・ローリターンで信託報酬(手数料)の低い商品を少しずつ積み立てて購入していくと、15年以上ぐらい経過した時には、ほとんどがプラスになっているといえます。

元本割れリスクを少なくする3つ目の方法は、運用先に定額預金(元本確保型)を選び資金の50%をあてます。残りの50%の資金の運用先を投資信託にするというものです。これなら、精神的に少し安心できるという人もあると思います。2年ぐらい経過して投資信託の運用実績がプラスになっているのを確認してから、資金の運用先を投資信託に100%回すのもいいかもしれません。

 

インフレリスク

これはiDeCoに限ったことではありませんが、将来インフレになり市場に多くの貨幣が出回って貨幣価値が下がったならば、今まで100円で買っていたものが、200円になったります。この場合、インフレで貨幣価値が半分になったということです。せっかく老後のためと思って蓄えた資産の価値が半分になってしまったら愕然とします。

現在の日本が将来ハイパーインフレになって貨幣価値が半分になることは考えにくいでしょうけれど、インフレ率2%を政府は目標として市場にお金が流通するように政策を行っているぐらいですから、インフレによって貨幣価値が少しずつ下がっていくことは充分ありえます。その時に、一般に言われるのは、現金で資産を持つよりも、インフレでお金の流通が増えることによって物の値段も上がりますが、株価も上がっていく傾向がある、土地の値段も上昇するとか言われます。ですから余計に、iDeCoの資産の運用先を定期預金にするよりも、投資信託にしてインフレにも対応できる体制を整えておくのが無難な選択ともいえます。

 

まとめ

iDeCoの掛け金は、毎月定額1万円で始めている人が多いそうです。年間で12万円の拠出になります。この場合、所得税10%、住民税10%とすると、12万円×20%=2万4000円の節税効果があります。

住民税10%は全員共通ですが、所得税は、累進課税なので、課税所得額によって5%から45%まであります。ですから、所得税の税率が高いほどiDeCoによる節税効果は高くなります。そして、iDeCoへの年間拠出額が大きいほど節税効果は高くなります。

私達は、収入の25%を税金として納めていると余談のところで書きましたが、それが今の日本という国のシステムなので、そのルールに従うことになりますが、そのルールに従いながらも、払わなくてもいい税金は極力払わずにいたいものです。国が「所得税率に応じて毎年1万円から8万の税金を国民に還元する」という政策を行うことは、考えにくいです。しかし、このiDeCoは、少し複雑な制度ですが、その手続をすれば、税金の還元を所得税率に応じて毎年しますよ、というものにあたります。活用しない手はないと思います。参考になれば幸いです。

 

 
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